市民原案ができるまで物語(2)
安間川を調べよう!
現況調査
A:上流から下流まで約12kmの安間川、まずはその歴史や地形や浸水被害について勉強会を開きました。
B:浸水被害があるんですか?
A:実際、あちらこちらを歩いてみました。
B:安間川調査隊ですね。
A:はい、あのプラカードを首から下げて、取材に行きました。この地域は少しでも雨が降ると、道路が水に浸かるし、車をダメにしたり、さらには夜中に「冷たい」と思って目を覚ましたら既に畳まで水がきていたとか生々しい経験をたくさん伺いました。
B:それは深刻ですね
A:でも、かつての安間川はとても身近な存在で、泳いだり洗濯をしたり。
B:洗濯ですか?
A:はい。シジミもいっぱい取れ、大雨の後には田んぼに残ってはねる魚を手で捕まえられたそうですよ。
B:それは楽しそうだ。
A:子ども達にとって川は格好の学びの場であったようです。
B:そうですね。川で遊ぶことによって危険を学んだり、自然と触れあったり。きっと得るものがいっぱいあったのでしょうね。
水門
A:浸水問題でよく話題に上ったのが、この水門です。
B:逆流防止のためですか。
A:はい。ふだんは開けておくのですが、川の水位が上がってきたら閉めないと、逆に川の水が流れ込んできてしまいます。
B:管理が難しそうですね。
A:この管理が実に曖昧で近所の方もいつ誰が開閉しているのかご存知ないようですよ。そのうえ、全ての水路に水門があるわけじゃないんですよ。
B:それは厄介ですね。今では田畑が埋め立てられて宅地化が進んで、コンクリートで固められてしまったから、降った雨は一気に川に流れ込むことになるんですね。
A:その結果、川は短時間で増水して周辺の水路の水が入り込めなくなってしまうんです。
B:それで行き場を失った水路の水があふれて道路が水に浸かってしまうんですね。
A:そうです。これが安間川の実態です。この内水浸水の解決を住民の方々は首を長くして待ち望んでいるんですよ。
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