2016年度
第2弾 大人の社会科見学♪ バスツアー福祉編
日時:2016年10月3日(月)9:30~15:00
参加者:11名(1名当日キャンセル)
ツアーのねらい
最近の福祉系のNPO法人では、就労継続支援事業所として障害のある人が働くレストランやカフェなどのお店を開くところが増えています。福祉事業所のイメージもオシャレになり、「食べて」「買って」社会貢献ができる機会や場が増えました。
そこで、平日昼間に時間のある30~40代女性をターゲットに、多様な人々の働く姿や現場を知る、食べて応援&買って応援する社会貢献ツアーを企画してみました。
スケジュール
9:20 浜松駅集合 9:30 浜松駅出発
10:10~10:30(20分) ミントの家(NPO法人 みんなの家)
障害のある人の働くパン屋として紹介。パン・お菓子を買う。
10:40~11:20(20分) ウイズ半田(NPO法人 六星)
視覚障害者+重複障害者の施設として話を聞く、点字印刷、名刺印刷、治具などを見る。
11:40~12:40(60分) グレースカレー(NPO法人 トータルケアセンター)
昼食を食べる、障害のある人の働くカレー屋として、代表の安間孝明さんのお話を聞く。
13:10~13:30(20分) 工房いもねこ(NPO法人 ドリームフィールド)
様々な製品の製造工程や働く人の様子を見学。
13:40~14:40(60分) 雑貨カフェいもねこ(NPO法人 ドリームフィールド)
不登校や発達障害のある人の働くカフェとして、代表の大山浩司さんのお話を聞く。
ティータイム、お店見学、感想&ふりかえり。
15:00 浜松駅 解散
ツアーレポートは、N-Pocketブログ「福祉ツアー~食べて買って社会貢献!」をご覧ください。
参加者のアンケート(回答11)
■ NPOの活動現場訪問は
初めて 6、2回目 1、3回以上 4
■ 福祉の就労現場に行くのは
初めて 3、2回目 1、3回以上 6
■ 「ミントの家」のお話・見学について
- たくさんの種類をつくっておいでなので、びっくりしました。
- 重度の方もいられて、大変さがよくわかりました。
- 厨房の中で働いているメンバーさんをゆっくり見てみたかった。
- 無添加の小麦粉を使っているなど驚きました。
- パンを作っている所を初めて見た。みなさん、がんばっている感じを受けた。
■ 「ウイズ半田」のお話・見学について
- 仕事を創る、分業する等々、発想力の柔軟さに感動。
- 良く説明していただいた。代表の熱意が伝わった。
- 色々と改善されているので、私なりの仕事で参考になる事がありました。
- 先進的な取り組みと収益性のある事業
- 独自の事業でシェア100%がすごいと思った。
- 視覚障害は詳しく知らなかったのでためになった。
- 具体的な仕事内容を見ることができた。
■ 「カレーガーデングレース」のお話・お食事について
- たっぷり美味なカレーで嬉しかった。
- なかなかスパイスがきいたカレーでした。
- 野菜カレーはとてもきれいで美味しかった。話の内容がよくわかった。
- 様々な取り組みと成果をあげる事業
- NPOのノウハウ的なものをもう少しききたかった。
- 創設から現在まで教えていただきました。
■ 「工房いもねこ」「雑貨カフェいもねこ」のお話・見学について
- “工房=やさしい甘さにつつまれたかくれ里、カフェ=憧れていた場所に来られて幸せ”
- スイーツ、コーヒー、美味しかった。お話もわかりやすく、面白かったです。
- スイーツがかわいくてとても美味しかった。店の雰囲気もとてもよい。
- お話もたっぷり聞けてよかった。熱意が伝わりました。
- フリースクールの方も見たかった。
- 事業所の方の話がためになった。雰囲気が好き。
■ ツアー全体について
- 大きく事を成す方たちは、行動が速い。忙しいと言わないを再認識させて頂きました。出会いは人生の大きなエッセンスですね。
- 普段の暮らしの中で、あまり接する事がないので、もっと社会認識を高めることが必要だと思いました。学校の中で取り入れるとか。昔は障害者も一緒だったと思う。特別学級もない極小の小学校で育ったので、皆一緒に机を並べたけれど、何の支障もなかったと思う。
- 事業主の皆様のボランティア精神からの起業、そして事業として続けていく人間力に感心しました。五体満足なことに感謝して、その体と人のためにも活かしていかなければと感じました。
- まとめてこれだけの施設を周る機会はなかなかないし、お話も伺うことができて、よい刺激をうけました。それぞれの立ち上げの経緯、歴史があり、思いも聞けてうれしかった。六星の利用者さんが作業しやすい道具の工夫が素晴らしかった。
- こういう機会はなかなかなかったので、大変貴重な体験をさせて頂き、とても楽しく学ぶ事ができました。浜松には思ってた以上に、障害がある方や生き辛さを感じてる方たちが活躍出来る場があると知ることができました。もっと垣根を超えて楽しく豊かに生きられる場が増えて行ったらいいなと思います。
- もう少し時間があるとよかった。食べ物がおいしかった。施設の中に入れて、雰囲気を感じられて勉強になった。事業所の方にお話をきく機会があまりないので、大変貴重な体験になりました。利用者への具体的な支援の様子が気になったので、また行ってみたい。
- 各施設それぞれ違う思いや特色があり、大学の授業だけでは学べないことまで得ることができたと思います。私も将来このような所で働けたらいいと思っています。
- 働く場所を確保するために行動を起こしたり、苦労したお話を伺い、もっと行政が動いてくれたらと思いました。
- 初めて障害者の方の仕事場を見ることができた。皆さん、同じように働いているんだなと思った。個性を活かしていける場をもっとふやせると良い。
福祉ツアーの可能性、事業化について
■ ツアーの事業化について
福祉事業所の開所日が平日のところが多いため、平日昼間のツアーになり、平日昼間なので女性をターゲットに考えていましたが、5名が男性でした。年代は20~60代、聖隷クリストファー大学で福祉を学ぶ学生が2名、福祉職経験者が1名、退職シニアが2名、障害当事者も1名と多様な顔ぶれとなりました。
こちらのツアーも、事業所の駐車場やお店のサイズを考えると10~15人がツアーの適正規模で、それ以上は難しいことがわかりました。街中に事業所やお店があり、1日で3~4ヵ所回ることは可能なので、違う施設とお店を周るツアーもできそうです。
また、一般向けに限らず、議員やCSRに関わる企業の人など、様々なステークホルダー向けに、NPOの現場を見る+現場の声を届けるツアーとして企画してもよいかと思いました。ただし、バスツアーとしての採算面からは天竜ツアーと同じ課題があります。
■ 福祉事業所、NPOの現場を知る機会の提供
行く先々で参加者のみなさんが授産製品や飲食で「社会貢献」してくださったことで、NPO法人からも大変感謝されました。アンケートの感想を見ても満足度が高く、今後もリピーターになる可能性が感じられました。また、障害のことや生きづらさについて考える機会にもなりました。
お店は一般の人も気軽に行けますが、ウイズ半田や工房いもねこは一般の人が行くチャンスはなかなかないので、多様な人たちの多様な働き方や、それをサポートする様々な工夫を見る機会を提供することができました。しかし、反省点は肝心の「働く当事者の声」を聞かなかったこと。これから福祉の現場で働くことを考えている人たちもいたので、代表だけでなくスタッフや働く当事者の声を入れるべきでした。