2010年5月12日 掲載
第6回 街中の建物の中で起こっていること
地域の社会福祉の増進などを目的とする場所で一番なじみが深いのは地区社会福祉協議会の活動拠点となるこ とが多い公民館かも知れません。
ザザシティ浜松中央館五階にある「西部パレット」も同様に、市民活動を応援する拠点ですが、抜群にアクセスが良く、食事や買い物もでき、医院まで利用できる複合施設の中にあるので、多くの人達が集まるようになってきました。また、同じ階には生活・雇用に関わる相談所や障害のある人のための就労支援施設もあり、ユニバーサルデザインに配慮された素晴らしい建物なので高齢者や障害のある人、外国人が多く利用し、まさに多様な人々の存在を実感できる場となっています。
NPOはこうした多様な人々を巻き込みながら課題解決への一歩を進めていきますが、そんなNPOが集まる「西部パレット」は市民がNPO活動に参加するきっかけにあふれた「極上の環境」をもっていることになります。
例えば、視覚障害のある人たちは、まず「西部パレット」に通う力を身につけ、施設内にある「障害者マルチメディア情報センター」でパソコン操作を習得。習得した後は情報センターに隣接した会議室を使い、同じ障害がある人たちのために、パレットで活動するボランティアを巻き込みながらパソコン講座を開いています。まさに市民自身が市民のためのセーフティネットを築いている好例といえるでしょう。
「街中にあるユニバーサルデザイン施設」という公助を得られたからこそ、歩行とパソコン習得という自助努力のもと、仲間のために講座を開く共助活動を始めることができたのです。他にも元気な活動がいっぱいです。
情報も満載のパレットですが、静岡市には中部パレット、沼津市には東部パレットが設置されていますよ。
- メディア掲載、寄稿へ戻る