三協働事業の特徴と中間支援組織としての姿勢
静岡県から委託された、安間川事業、ジョブコーチ事業、県西部マルチメディア情報センター事業の3つの協働事業については、以下のような特徴があります。
これはN-Pocketが中間支援組織としての姿勢を保ち、常に市民参加のプロセスを創造し、新しい公共としての役割を果たすことを目的として行ってきたゆえのものに他なりません。
協働事業の特徴
- 3事業とも複数年間にわたる継続事業である。
(安間川事業は2001年から2005年及び2007年まで、ジョブコーチ事業、県西部マルチメディア情報センター事業については2013年現在12年間の継続事業である) - 当センターの事業はすべて、N-Pocketの外に企画・運営委員会を組織している。
- それは「当事者を活動の中心に」という考えに基いており、少人数のスタッフでも活動が可能。
- 事業担当(プロジェクトリーダー)は原則として1~2人で、運営委員会と協働している。
- 事業担当者の活動の自由度が高いが、毎週月曜日に組織としての方向性を確認・協議している。
- 事業の全体像や到達目標を明確に描き、事業が中途半端に終らないよう自主事業に転換してきた。
- 委託事業に併行して全体像を補完する事業を興し、財団の助成金を財源に活動を展開している。
- 河川事業では5年間で、委託額の2倍を投入している。
(5年間 県900万円:1800万円) - 自主事業に触発され新たな行政の予算が計上されるというスパイラルな関係を築いてきた。
- 2年度以降は、行政の担当者と共に次年度の予算獲得について協議してきた。
- 行政担当者が事業の折々に休日でも参加し、仕事はこうすれば面白くなると感想を述べられた。
- 行政担当者の交代時には、N-Pocketが毎年1~2時間のレクチャーを実施している。
- 行政の事業であっても、市民に何ができるか「市民の責任を引き出す」立場を貫いてきた。
- 「学習のプロセスを大事にして、当事者と共に成長できるしくみを作り続けてきた。
- 委託事業の場面を借りて、「市民参加のプロセスを創造」する役割を担ってきた。
- 市民の参加を促す為に言葉以外の多様な表現活動「コミュニティーアート」を展開している。
- 小さくとも必ず成果を出して、参加した市民と共に喜び、新しいエネルギーを生み出してきた。
- その結果、行政内部にも、新しいしくみや方法を生み出すことにも貢献することができた。
- 小さな妥協はともかく、ポリシーに関わるところでは妥協はしてこなかった。
(行政を説得) - 事業のスタート時の行政担当者が、NPOの裁量を最大限に許容できる優れた人々であった。
- 税金を活用した事業だけに、当センターの責任を自覚し、私たちも成長することができた。
- 全国からの視察・講演依頼が多く「新しい公共としての役割」を果たしたことを自負している。
- それぞれの事業が、独立したNPOとして活躍できる域に到達している。
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