情報のユニバーサルデザイン・やさしいねっと
願いは「ノーマライゼーション」への寄与
誰もがその人のままで自立し、安心して暮らせる社会をめざして
N-Pocketは「子ども・高齢者・障害者・外国人」に寄り添う(with)事業を行ってきました。生活のバリアを取り除くものとしてIT技術を最も活用できるこれらの人々にとって、残念ながらその環境は十分整っていないのが現状です。誰にでも、安心して安全に困難なく、情報を手に入れることができるようにと、いわゆる「情報のユニバーサルデザイン」に関わる動きも出てきていますが、まだまだ十分でありません。そのような環境において、デジタルディバイド(情報格差)を少しでもなくせるよう、ITによる支援を多様な方々を対象として行ってきました。
- 高齢者と障害者のためのパソコン講座「やさしいネット」(1998年から)
- 障害をもつ当事者のパソコン講師と大学生のサポートによる訪問講座
- 外国人のためのパソコン講座「かもめ」
- 入門講座、ふらっと相談講座、訪問講座など 100名以上の修了者(1998から2001年)
このような実績から2001年4月には、静岡県西部障害者マルチメディア情報センター(西部MMC)運営事業を静岡県健康福祉部障害者プラン推進室より受託しました。この事業をより本質的にニーズに応えるものにすることができるよう、情報のユニバーサルデザインをすすめる多様な事業とともにネットワークを強化しながら行っています。
事業内容一覧
ユニバーサルデザインウェブページ作成講座
高齢者や障害者にとっても、ウェブは重要な情報源になりつつあります。しかし、実際に提供されているウェブページは、高齢者や障害者にとって非常に使いにくい、あるいは使えない作りになっていることが少なくありません。どんな問題をかかえているのか、実際に音声ブラウザ等を使って体験し、誰にでも使いやすいわかりやすいウェブページを作るための作成技術を学びました。
(第1回UDウェブページ作成講座・2002年1月、第2回UDウェブページ作成講座・2003年3月)
また、2004年・2005年度には障害のある人の職域拡大の目的をもって「静岡県障害者就労支援講座」(静岡県健康福祉部障害者プラン推進室委託)として開催しました。
ユニバーサルデザインに配慮したウェブページ評価活動
誰にでも読めるわかりやすいウェブページがもっと社会に増えてほしいという願いをもって、ユニバーサルデザインに配慮したウェブページ評価活動として、当事者によるアクセシビリティチェックなど、企業の依頼をうけて行ってきました。現在この活動は、障害のある人の在宅就業をすすめる「ぽけっと工房」の得意業務として行っています。
福祉支援機器モニター
障害のある当事者による福祉支援機器モニターの依頼があった場合は、当センター内のぽけっと工房の仲間たちに声をかけ、仕事として請け負うことが可能です。ご遠慮なくお声をかけてください。
情報のユニバーサルデザインセミナー
■2015年9月
「会話が視える 未来の会議を体験しよう!」
コミュニケーションツール「UDトーク」開発者のお話を聞き、リアルタイムで言葉が文字情報になる会議を体験して、情報の共有、会議のユニバーサルデザインについて考えましょう。
■2014年7月
「はじめてのiPad講座」
タブレットで何ができるの?初めてだけど使えるのかな?購入を迷っている方を対象にしたiPad講座です。
■2005年9月
情報のユニバーサルデザインセミナー「あなたのホームページ伝わりますか?」
ウェブ上にみられる問題点や解決法など具体的な事例を紹介しながら「情報のユニバーサルデザイン」を考え、実際のウェブページの閲覧を体験していただきました。
■2003年11月
パソボラ情報交換会「障害のある方にとってパソコンって何だろう」
読む、書く、聞く、話すなどのさまざまな活動において制限がある状態の人々にとって、パソコンによる情報獲得は、生活にどのような変化をもたらしているのでしょうか。地元で活躍する当事者を含むパソコンボランティアの皆さんに支援体制の現状と課題について、討論していただきました。
■2002年11月
畠山卓朗さん講演会「在宅の障害者を支援するということ」
「障害とは?」「自立とは何か?」にいたるまで、最先端の情報をもとに「自立を支える 心豊かな技術」の最新のとりくみについてお話を伺いました。
■2003年10月
奥山俊博さん講演会「情報のユニバーサルデザインとその支援技術」
地元静岡にこんな素晴らしい方がいらした!「こころWEB」の編集を手がける奥山さんに、障害を持つ人たちが使いやすい機器などについての情報提供をしていただきました。
■2002年8月
中邑賢龍さん講演会「テクノロジーが広げる障害者や高齢者の生活」
アシスティブテクノロジー(支援技術)について、ウェブページ「こころWEB」などでわかりやすく提供している香川大学の中邑賢龍さんに「自立を支える心豊かな技術」についてのお話をうかがいました。
■2001年12月
関根千佳さん講演会「情報のユニバーサルデザイン」
高齢化時代、そしてIT時代を迎えた今だからこそ大切な「情報のユニバーサルデザイン」について先駆的に活動を始められた関根さん(株式会社ユーディット)に、米国のリハビリテーション法508条による影響等についてのお話も交えて伺いました。