2016年度
第4弾 ゆいま~るオークション
日時:2017年2月26日(日)15:15~16:15
参加者:約40名
オークションのねらい
日本ファンドレイジング協会の「寄付白書2015」によると、2014年の1年間を通じて金銭による寄付を行った個人は43.6%、年代を見ると、60~70代は50%以上の人が寄付をしているが、20~40代は4割以下と寄付した人は半数を下回っています。また、寄付先を選ぶ際に重視することは、「寄付金の使い道が明確で、有効に使ってもらえること」「活動の趣旨や目的に賛同・共感・期待できること」「寄付の方法がすぐにわかり簡単であること」が上位に来ます。
そこで、寄付のハードルを下げ、気軽に楽しみながら寄付をするしくみを考え、寄付する人やお店、寄付される団体の三者それぞれがWin-Winになる「ゆいま~るオークション」を試みました。
「ゆいま~るオークション」のしくみ
- 寄付したい市民活動団体の活動を紹介する。
- NPOのお店や社会貢献をしている飲食店に商品券を寄付してもらう。
- オークション参加者には、商品券の額面に寄付を上乗せして落札してもらう。
- 落札されたお金を、上記の市民活動団体に寄付する。
それによって…
- 市民活動団体は、活動資金を得ることができる。
- お店は、新しい顧客を獲得することができる。
- オークション参加者は、商品券で美味しいお店を開拓できる。
というメリットがあります。
寄付先の市民活動団体:ふれあいサポートネット「ふわっと」
中学校、高校に、乳幼児の親子に来てもらい、1学年全体で赤ちゃんとのふれあい体験学習をします。職場体験や保育実習と違うのは、「好き嫌いにかかわらず全員参加であること」「親が子どもに接する姿を目の当たりにすること」です。多感な時期の生徒たちは、赤ちゃんとのふれあいを通して、とびっきりのあたたかい笑顔を見せてくれます。
多くの中学校や高校から「やってほしい」と要望があるのですが、資金も少なくて応えきれないという悩みがありました。
子育て中の保護者とその乳幼児、支援者、そこで出会う中高生、学校と、関わるすべての人たちに発見があり成長できる場となっている活動に、この団体の長期的な継続を願って寄付先に決めました。
商品券を提供してくださったお店
- いもねこ(NPO法人ドリームフィールド)
- カレーガーデン・グレース/グレースカレー(NPO法人トータルケアセンター)
- お好み焼きこなこな(NPO法人あくしす)
- LaLa Cafe(NPO法人えんしゅう生活支援net)
- 手作りパンとコーヒーの店 きらり(社会福祉法人順愛会)
- お好み焼きカフェカモノハシ
- C-Cafe
- カレー処ヤサカ
- Natural Foods, Deli & Cafe すいーとまむ
浜松市内の9店から、200円~730円の商品券を計74枚、寄付していただきました(寄付額 33,960円)。前者5店は、NPOや社会福祉法人が経営するお店で、障害のある人やひきこもりの人たちが働く、就労支援をしている事業所でもあります。後者4店は、コミュニティカフェや地産地消、フェアトレードなど、安心安全や地域社会に貢献しているお店です。
これらのお店では丁寧に食品を作っているため、安く大量には売れない、つまり利益も多くはないので、「地域でキラリと光るお店」を宣伝することで応援したいということで、趣旨を説明して商品券を寄贈していただきました。
オークションをやってみて
オークションのレポートは、N-Pocketブログ「ゆいま~るオークション みなさんのご寄付を寄付しました!」をご覧ください。
参加者は、トータルで40名を超える方が来られました。N-Pocketの案内を見て来られた人の他、あいホールフォーラムに来ていた参加者がふらりと立ち寄ってくださいました。
当日は、オークションに出展するお店の資料は配布したのですが、途中参加の人には「何のオークション?」「どんなルール?」「どこに寄付するの?」ということが簡単にはわかりづらく、オークションのしくみについての案内資料が必要でした。
商品券74枚を個別にやると時間がかかるので、500円×2枚、A店500円+B店200円×2枚のように組み合わせ、額面730円~2500円からスタートして22回のオークションを行いました。1件につき、100円~600円の寄付が上乗せされ、落札者の寄付分が計8,540円加算されて、合計42,500円を「ふわっと」に寄付することができました。落札したのは18名の方で、参加者の中には一度も手を上げない方もいたのが気になりました。どんな金額で何回やるのかが、わからなくて手を上げにくかったとの声もあり、商品券の順番の予告も必要でした。
落札した参加者からは「面白かった!」「お店に行くのが楽しみ!」との声が寄せられました。顧客の新規開拓を狙ったものの、知っているお店だから落札する、という方が多かったようでした。しかし、お店紹介の資料を見て「ここは知らなかった、今度行ってみよう」という声も聞かれ、お店の宣伝にはなったと思われます。
■ 寄付先団体の声
「先日は、ありがとうございました。お話をいただいたものの、実のところ金額以上で??買ってくれる人いるのかしら???と思っていました。なので、始まってびっくり!!
提供いただいたお店の方の思いも本当にうれしく思いましたし、金額以上の付加価値は「応援してるから、頑張って!!」という皆さんのお気持ちだと受け止めて、ふれあいサポートネット「ふわっと」一同、今後も活動させていただきます。」
「ふわっと」からは、メンバー3人がオークションにも参加してくださいました。お店紹介の資料は他のメンバーにも配布して、「お礼を兼ねて食べ歩きをする」とのことで、善意の循環が生まれそうです。
■ 寄付したお店の声
「盛況だったようでよかったですね。早速当日中に商品券を持って、買いに来られた方がいました。面白い企画でしたね。また何かあればお誘いください。」