2015年度
NPO労働環境改善のための調査とセミナー開催事業
H27年度「あいちモリコロ基金」の展開期・大規模助成をいただき、愛知の「東大手の会(ひがしおおてのかい)」と協働で事業を行いました。
「想い」を生かせる働き方とは
NPOで働く若者たちから、こんな声が聞こえてきました。
・・・元々ボランティアをしていて、職員に空きができてNPOに就職。
仲間と「こうなったらいいな!」の夢を実現できるのがやりがい。
大企業にはない魅力だけど、給与は以前の半分。
親元にいて独身の20代だから、できるけど・・・・・・
社会を支えるNPOの活動を、次世代に手渡すためには、安心して活動できる環境づくりが早急に必要です。
そもそもNPOで働くことは、「活動」なのか、「労働」なのか?
“有償ボランティア”って、どんな位置づけ? 謝金?雇用??
多様な働き方を要求されるNPOで、持続可能な労務管理とは?
NPOのスタッフや理事、労務専門家とNPOの働き方を調査・検証し、労働法の問題や、よりよい労務環境について議論しました。
なぜ今、NPOの労務が問題なのか?
この事業を行う目的として、NPOの労務の課題を取り上げました。
NPOの労働状況 ヒアリングまとめ(浜松)
NPOの労働状況 ヒアリングまとめ(愛知)
さまざまな層の「NPOで働くこと」に関する意識調査をし、どのような考え方があるのかを知るために、異なる分野のNPOの代表(浜松市の11団体、愛知県の5団体)に、労働環境(労働・活動内容及び時間、報酬額、労働契約内容、課題など、事業受託時にみられる問題点、事業評価など)及び関わる意識についてヒアリングしました。
若手NPOスタッフとの意見交換会
NPOの労働環境調査として、愛知県で5人、浜松で5人、それぞれNPOに雇用されている20~40代のスタッフの方たちと意見交換会を行いました。
「NPOで働く」を考えるセミナー
浜松で開催したセミナーでは、NPOで働くスタッフと代表に、「NPOで働くこと」についてディスカッションしました。また、社会保険労務士の方に、NPOの労働の位置づけ、法の適用と課題についてお話を伺いました。
NPOのキャリア形成と労働法を考えるセミナー
名古屋で開催したセミナーでは、NPOのキャリア形成と労働法にフォーカスを当てて、NPOスタッフ4名でディスカッションを行い、社会保険労務士の方にNPOの多様な働き方についてコメントをいただきました。
「有償ボランティア」をどうとらえるか?
「有償ボランティア」という言葉の曖昧さに悩む事例が多くなっています。謝金?賃金?払われる額は実費弁償程度?最低賃金より下?上? 労働の命令系統がある?雇用保険や労働保険は入ってる?そんな状況をチャートで分類してみました。
参考サイト
この事業は「東大手の会」との協働事業でしたが、そのメンバーの方たちが平成26年度に作った冊子に、NPOの労務に関するチャートや必要書類チェックリストなど、実務に使える便利な資料があります。
Webからダウンロードできます。→ NPOの会計・税務・労務を支援する専門家のための知恵袋