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公開質問状の回答 平野國行議員

N-Pocketの皆様方には日頃よりNPO活動を通じ、市民の生活の安全と環境にご配慮をいただいており、心より感謝申し上げます。
太田川の公開質問状の件ですが、あなた方の考えを一つも述べずに、勝手に私たち議員に答えを要求することは無茶ではないですか?先に、あなた方の考えをお聞かせ下さい。
私たち、特に我が会派創造浜松では、ネットワーク「安全な水を子供たちに」から要望書が出るたびに、当局と勉強会を開き太田川の必要性等について研究を重ねて参りました。あなた方の質問にはもちろん答えることも出来ますし、対策としても考えてはおります。
また、国においても問題点の解消を図ると同時に必要性を認め、20日に内示された2005年度財務省原案に太田川ダムの本体部事業費として概算要求の満額に当たる37億円を認めている事実をご存じですか?
もし、公開質問の答えが必要であるならば、先に国会議員やこの事業を進めている県会議員の方にお聞きする必要があるのではないでしょうか?
以上、ご返事とさせて頂きます。

追伸

メールありがとうございます。我が会派、創造浜松では、当局を交えての勉強会、会派内での勉強会、会派三役での勉強会等数こなし、太田川問題の議論を進めてきた経緯もありますので、前回苦言めいたことを申し上げ、回答をしておりませんので、私の考えを追加させていただきます。

太田川ダムは静岡県が森町亀久保の2級河川太田川に建設を進めている多目的ダムで、総事業費385億円で、1989年に事業採択され工事が進められており、現在までに482億円が投じられ、50数%にまで進捗が図られ、2009年4月の供用開始が予定されております。このダムは昭和49年七夕豪雨により、各所で堤防が壊れ洪水が一気に起こり大きな被害をもたらした。このことから、決壊の多かった築堤区間に流れ込む水量を減らし、水位を低くすれば水をあふれさせないだけでなく、万が一堤防が決壊し水があふれても洪水被害を最小限に食い止めることができることを観点に、当初、治水ダムとして計画されました。

その後、右肩上がりのバブル期に突入し、今後、水需要が拡大するだろうと見通し、利水ダムとしての機能が加わった多目的ダムとして計画変更され、入水問題が始まりました。天竜川左岸だけの必要量だけでは事業採択が困難なことから、右岸の浜松市他周辺市町にも働きかけ事業採択がされたと理解しています。
その後社会情勢はバブルの崩壊したものの、12市町村による合併も議会決議され17年7月には合併、そして19年4月には政令市の実現も迎え、これまでのおよそ6倍に近い広大な市域の管理、それに伴う人口増、工業をはじめとする産業の発展はもとより、大手企業の支社・支店の進出は必至であり、水需要は一段と加速されるものと思われます。「大は小を兼ねる」、足りなくなったときの節水よりも、ライフラインとしての最大の要件である、安全な生活水を恒常的に確保し、私たち市民が安心して暮すことのできるまちづくりは市民共通の願いであります。また、豊富な水量と水利権の柔軟対応により、枯れ果てた河川を潤すことも、悪化した河川水質を還元することも可能になり、私たちの生活環境はもっともっと向上するものと期待するところであります。

以下、質問について簡単に解答いたします。

1.太田川の水質について

(1)提供できる。

県企業局では、住民が安心して暮すことのできるよう安全で良質な生活用水を安定して供給すべく事業を進めており、特に水質については、最新の注意を払い対応していると理解しています。万が一に備え水道方に基づく118項目にも及ぶ試験を定期的に行い安全を確認すると同時に、テロ事故対応としてバイオアッセイを用いた監視装置を導入したり、監視カメラ、赤外線センサー、防犯用フェンスの設置など万全な対策を備えていることはご案内の通りであります。今回太田川の水質についても、市当局において3回の水質検査を実施しており、天竜川や柿田川の水質となんら損傷がないものと理解しています。また、私たちの要求では、水質が懸念された場合には水質が改善されるまで受水しないことを求めています。

(2)理由は知っている。

いくつかの用件を考慮し、取水点を決定したと伺っています。
第1に、必要水量を安定的に確保すべく、太田川本流と三倉川との合流点より下流としたこと。
第2に、取水施設の建設のし易さを考慮し、森町市街地より下流とした。
第3に、インターチェンジ、ゴルフ場、工場施設からの排水流入を避けるため、睦実川との合流点より上流としたこと。
第4に、森町違い地の家庭排水の流入を避けるべく、小薮川との合流点より上流としたこと。
何れにしろ、水質を確保すべく下水道の敷設は最重点項目であり、一刻も早い下水道完備を求めていく。

2.井戸水源の確保について

(1)重要である。

災害等による配水管の破損も懸念される中、安定的に水を確保する手段としては、井戸は重要な水源であると考えられます。ただ、飲料水として考えた場合には水質・水量も1つの条件になることは確かかと思われます。スクラップ&ビルドを念頭にいろいろな水源を利用し、安全な水を安定供給すべくが初期目的ではないでしょうか。

(2)そのような事実はない。

防災時の水源確保の点から考えても井戸は重要な水源と思われます。枯れた井戸を除けば、井戸の確保は重要であるものと考えます。

3.コストについて

(1)知っている

人口推計の基礎となるデータの出所の相違と理解しています。合併協議会ではH12年の国勢調査人口を用い、上下水道部ではH15年末の住民基本台帳及び外国人登録人口を基本に推計している。

(2)そう思わない

下水道部が基礎としている人口推計の方がより新しい数値を用いており、現実に近い数値と思われる。特にH13年以降外国人の人口増が顕著であり、また景気動向により大きく人口入出が左右され、労働人口としてとらえる方が適切と思われる。

(3)そう思う

一日最大使用水量は流動的なものであり、6市町が同じ日に最大給水を記録する日もあれば、合併・政令市の実現により、冒頭述べたように産業等の発展が、さらに最大使用水量をアップすることも考えられる。合併効果をもっともっと大きく見積もっていいのではないかと考えます。何れにしろ「大は小を兼ねる」「備えあれば憂いなし」水予測は最大にすべきである。

(4)ア)比較検討すべき

住民にとって水価は安ければ安い方がよいが、安全で安定供給が求められる。合併・政令市の実現による人口増、工業をはじめとする産業の発展はもとより、大手企業の支社・支店の進出は必至であり水需要はさらに大きくなるものと思われます。多くの需要が見込まれればさらにコストは下がることはまちがいないことを勘案し、さらに安い水需要を求めています。